20年以上も前になるが、協同組合大阪デザインオフィスユニオン時代は「JB」活動が盛んだった。自分は20代後半、勤務していた株式会社コシダアートの社長(現理事長)から「とみた、JBに行ってくれないか」と言われ、わけもわからぬまま参加することになった。
月1回の定例会で、下っ端の自分はかなり緊張していた。先輩役員に「JBってなんの略ですか」と尋ねても、はっきりした答えが返ってこな。ある人が言うには「じょーだんぼーいの頭文字をとってJBや」。なんや、だれも知らんのかいな。
そこで調べてみると、正解は「ジュニアボード(JuniorBoard)」。会社や団体の若手から中堅クラスのスタッフを対象にした「青年部役員会」「青年部会」のことだ。ある組織の制度規程には次のように記されている。
<目的>
ジュニアボード制度を実施する目的は、以下のとおりである。
1.若手スタッフのフレッシュな意見を組織運営に役立てること。
2.若手スタッフに経営(運営)参加の機会を与え、その活性化を図ること。
<組織の姿勢>
1.組織はジュニアボードから提案された内容を真剣に受け止め、できる限り組織活動において実行していくものとする。
<部会メンバーの責務>
1.ジュニアボードのメンバーに任命されたスタッフは、メンバーに選任されたことの責任を自覚し、積極的かつ誠実に活動に参加しなければならない。
ユニオンの「JB」も基本的な理念は同じだ。しかし、自分にとっていちばんの収穫は、活動を通じていろいろな人脈ができたことだと思う。
「JB」活動で得た人のつながり
自分が参加した1980年代の「JB」活動は、年間を通してかなりの事業をこなしていた。
年間行事は2月のスキーツアーに始まり、春はセミナーか見学ツアー、夏や山や海でのキャンプ、秋には大運動会、しめくくりは忘年会。かなりハードだったが、活気にあふれ、気分も充実していた。景気絶好調の時代だから、観光バスを貸し切るツアーはすぐに満員御礼、20代前半から80代の方まで幅広い参加があった。現在の理事会メンバーを見渡すと、半分は青年部の役員の経験者。家族ぐるみの付き合いを当時から続けているメンバーもいる。
ライフスタイルもニーズも変わり、団体行事は敬遠されるようになったが、新たな方向性を生み出すためにも、「JB」活動に若いパワーが集まることを期待したい。
若手事業主・若手スタッフのみなさん、ユニオン青年部「JB」へのご参加を期待しています。